勝手に23話
(「極上生徒会」の二次創作小説)




管理人のビデオはなんと、1時39分に残りがなくなり、それ以降が録れませんでした。
・・・そうです馬鹿でした確認してからビデオセットすべきでした。
もしくはリアルタイム観賞すりゃよかったんじゃー。
・・・ってわけで、それ以降のストーリーを勝手に創作。




「プッチャン、もうやめた方がいいよ、管理人さんに失礼だよ」
「何をやめるのかしら?」
突然の声に目を向けると、ドアに会長が佇んでいた。
「会長!教えてばらして答えてください!管理人さんは・・・」
いきごむれいんと対照的に、会長は表情を曇らせた。
「ごめんなさいね。それは教えてあげられないの。」
「会長。どんな些細な情報でも構いません。」
「そうだ!勧誘したのはあんたなんだろ!?その時のことだけでも」
「ごめんね。」
会長は優しく厳しい笑顔を残し、部屋から去ってしまった。
「・・・やっぱ、只者じゃあねえな。あの管理人。」
プッチャンのつぶやきが、開け放しのドアから廊下に響いた。


一方、車追跡担当のシンディ&まゆらは、
「どうしましょうか・・・」
「Oh」
「見失っちゃいましたね、やっぱり隠密でも無理だったし、私達じゃ」
「Can't」
「ですよねー」
完全に管理人を見失っていた。
「もう、りの達に報告して帰りましょうか」
「No!Look!」
「え?」
まゆらが示された方を見ると、一瞬管理人さんの姿が見えた。が、消えた。
「ま、幻!?」
「ワカラナイ。デモ、Go!」
シンディが管理人さんの幻?を追うと、なんとも微妙な場所に着いた。
「Oh」
「なんで?」


「はい、あ、まゆら先輩。はい・・・はい・・・わかりましたー」
「りの、なんかお知らせ?吉報?凶報?」
「とりあえず、墓場に来て欲しいそうです。」
「は?」


りのたちが着くと、まゆらとシンディは一つの墓の前で立ち尽くしていた。
「あの、なんで墓場に・・・?」
「これ。」
「え?」
りのが見ると、その墓石には紛れもなく、管理人さんの名前があった。
「え・・・同姓同名!?」
一同が呆然としていると、後ろから足音が聞こえた。
「もう、皆知ってしまったのね。」
「会長!」
会長は墓場への短い階段を上ってきて言った。
「説明するわ。全てを。」


数年前のある日。
会長はもう使われていない一軒家の前で
箒を手に佇む小さな女の子を見つけた。
「どうしたの?」
声をかけると女の子はつぶやいた。
「ここ、私の家なんです。」
「え・・・?」
「ずっと見守ってきたけど、そろそろお別れしようと思って。」
「あなたは・・・」
「はい。幽霊です。」
「まあ。」
「両親に先立たれ、一緒に遠い親戚の家で暮らしていた弟達を残してしまったのが気になって、ずっと成仏できずにいたんです。
でも、今日、一番下の弟が他界しました。これ以上、私だけ残っていても仕方がありません。」
消えてゆく少女の手をつかみ、会長は微笑んだ。
「じゃあ、あなたはその年で幽霊になって、今までずっとさまよっていたのね?」
「それも今日で終わりですけどね。」
「その前に、私達と楽しいこと、しましょう。」
「楽しいこと・・・?」
「ええ、それだけでこの世を去ってしまうなんてもったいないわ。
せめて、もっと楽しんでからにしましょう。」
「でも、慣れてきたとはいえ、私、ずっと実体ではいられないんです。たまに幽霊の状態で休まないと・・・」
「それでも構わないわ。大丈夫。」
少女はしばらくうつむいて考えていたが、顔を上げ、決断した。
「楽しいこと・・・したいです。もっと、楽しんでから向こうに行きたいです・・・!」


「そ、そんなことがあったんですか・・・」
「ええ。」
「じゃあ、管理人さんが学校を休んでたのは・・・」
「実体を維持できず、墓で休んでいたからよ。」
「んなバカな。なあ、りの・・・、りの?」
全員があっけにとられる中、りのは泣いていた。
「おい、どうしたんだよりの」
「だって・・・っ、管理人さん、かわいそう・・・」
その様子に少し心を動かされ、なんとなく同調する面々。
「確かに、それが本当なら、そうですよね。」
「very sad!」
「でも、なんで秘密でシークレットで隠してたんですか?」
「まあ、普通隠すだろう。」
「なんで?」
「いや、なんとなく・・・か?」
「なんとなくで隠し事なんて、よくなくない!?」
「う・・・」
「なんとなくじゃないのよ。私は皆を信頼している。
けど、幽霊が管理人をやっているなんてことが世間に知られたら、
きっとマスコミや霊能者、たくさんのひとが来てしまう。
それは、あまりよいことではないの。
だから、なるべく言わないようにしていたの。
ごめんなさいね、皆。」
「会長・・・」
「・・・おい。ところでみなもはどうした。」
「え?」
いない。確かにいない。
「なんかいやーな予感がするよー」
「俺もだ」
「うっ・・・!」
うめき声と共に、墓から姿を現す管理人さん!
「か、管理人さん!」
「透けてる見えてる向こうが見える!ほ、本物だぁー!」
「どうしたの、管理人さん!」
会長が声をかけると、管理人さんは苦しそうにこちらへ目を向けた。
「か、会長さん・・・、私の、箒が・・・」
「箒に・・・何かあったのかしら。シンディさん、車をお願い!」
「ラジャー!」
慌てて車に向かう会長を、慌ててりのが追う。
「あっりのまで行っちゃうの!?」
「管理人さんをお願いします!」
「お願いと言われてもな・・・」
「とにかく、行ってきます!」
車は猛スピードで寮を目指した。


「もう、つまんなーい。」
管理人さんの正体調べのラチがあかず、飽きたみなもはふらふら散歩に出て、
管理人さんの部屋に戻ると誰もいなかったのだ。
「この部屋って、面白いものなーんにないし!せめて隠し扉とかでもあればねー」
とか言いつつ部屋のものを物色しまくっていると、急に天井から箒が一本降ってきた。
ベチッ
「痛ぁい!何よこれ!?」
どうやら色々いじっているうちに、天井の隠し扉を開けてしまったらしい。
「うっわー!なにこれ、おもしろーい!」
みなもはなんとか隠し扉の中へ行こうとぴょんぴょん跳ねていたが、
やはり天井には届かなかった。
「もーっつまんなーい。もうこれもいらないし!」
そう言うと、箒を放棄してしまった。


車はすぐに寮に着き、会長はまっすぐに管理人さんの部屋へ向かった。
「会長!箒がなにか大変なんですか?」
「たぶん、そうよ!」
会長は天井の隠し扉が開いているのに気付き、部屋の中を見回し、窓を開けた。
「!」
窓の外で、箒はカラスにつつかれぼろぼろになっていた。
「俺に任せろ!」
ぱっとプッチャンが飛び出し、一気にカラスを追い払う。
会長は箒を点検したが、もうかなりボロボロになってしまっていた。
「大変だわ・・・」
「どういうことなんですか?」
「管理人さんは、ずっとこの箒に憑く形で存在していたの。だから、この箒に何かあると」
「管理人さんが成仏しちゃうかもしれないんですか!?」
「ええ、そういうことね。」
「あの、それ、大丈夫そうですか?」
「分からないわ・・・」
どうやら部屋に大量にあった竹箒は、本当に大事な箒を隠すためのカモフラージュだったようだ。
まあ、奪いに来る者もいないので、わざわざ隠す必要もあまりないのだが。
二人(+一体)が沈黙していると、透けてる管理人さんが現れた。
「会長さん、もういいんです。」
「しゅ、瞬間移動!?」
「さすが幽霊だな!」
「私、もう十分楽しみました。もう心残りはありません。だから」
「私、そんなの嫌です!」
「蘭堂さん・・・」
「私、管理人さんに会えなくなったらすっごくすっごく寂しいです!
管理人さんがいなくなるなんて、絶対駄目です!」
「りの・・・」
透けてる管理人さんは静かに微笑むと、首を横に振った。
「駄目なんです。憑いてる箒がこんなになってしまったら、もう・・・」
「だったらプッチャンに憑いて下さい!」
「え!?おいりの、お前勝手に・・・」
「そうね、確かに他のものに乗り移ればいいんだわ。」
「おいおい、会長さんまで・・・」
「そうですよ、プッチャンさんにも、りのさんにも迷惑を・・・」
「じゃあ、これでどうですか!?」
りのが差し出したのは、そこら辺に落ちていた石であった。
「で、でも・・・」
「早くしないと、管理人さん消えちゃいます!早く!」
「わ、分かりました!」
そういうと、管理人さんはプッチャンにとり憑いた。
「って俺の方かよ!」
「えへへ」
なんとか、管理人さん消滅の危機は防げたようだ。
「でも、ずっとこのままというわけにはいかないわね。
プッチャンさんはあちこち移動しすぎて落ち着かないだろうし・・・
・・・あ。あれがいいわ。あれならずっと寮にあるし、大切にされているし。」



「久遠、私の部屋に入ったか?」
「今日は入ってませんけど、どうかしました?」
「いや、ピロットちゃんの位置が微妙にずれているんだ。」
「気のせいではないかしら?」
「うむ、まあ、そうだろうな・・・。でも、なんというか・・・」
「まだありますの?」
「うん、悪い感じではないんだが、なんかこう、妙な気配をまとっている。
まるで何かがとり憑いているみたいだ。
まあ、その、オカルト的なものはこの世に存在しないわけだが、な。」
「オカルト的なものは存在しますわよ」
「何故そう言い切れる。」
「だって、ほら。奈々穂さんの後ろに・・・・・・」
「な、なんだっていうんだ!なにも気配もないしなにもいないはずだろ!そうだなにもいない!」
「ふふ、冗談ですわ。」
「・・・・・・。」
「ピロットちゃんの件、悪い感じでないなら、放っておいてもいいのではなくて?」
「うん、まあ、悪い感じではないからな・・・。」


「拝啓 ミスター・ポピット
そんなこんなで管理人さんは成仏しなくてすみました!
でも何にとり憑いてもいいなら、もう永久に成仏の危険はないですね。
なんだか心配して損した気もします。
とにかく、めでたくもあり、めでたくもある一日でした。」


END.


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こんなとこにあとがき。

って具合に考えましたが、どう考えても本当の23話の方が面白いんだろうな。
いいなー23話。見たかったー。
さて、調べてみますね、真23話!
・・・。
えーと、魔法のステッキ、香とかがキーワードみたいですね。
な、なんか僕全然違う方へ発想いっちゃたのか。
全然あたってねえ。まあ当るとも思いませんでしたが(笑
あ、あと、僕は心霊系知識ゼロなので、そこらは適当です。

では、とにかく書いちゃったので、
23話見た方は真23話と見比べてお楽しみ下さい。
(05.9.16.)
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